スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

オリンパスペンで撮る建武中興十五社巡拝(その2) 湊川神社

建武中興十五社巡拝

人心の離反著しい鎌倉幕府が滅ぼされ、長く途絶えていた天皇親政の政治が復活した「建武中興」。

残念ながら社会の実情から乖離した行政が天下の混乱を招き、武士層の失望を呼び、ついには足利尊氏の離反によってわずか2年半で崩壊してしまった政治体制である。

今日の目で見るとこの政権はあまりに拙劣な政治運営が多く瓦解すべくして瓦解したようにしか思えないが、しかし当時多くの人々がこの「建武中興」の為に尽力し或は命を奉げ、その熱意と志は500年以上の時を経て明治維新をもたらし、そして今の日本を作り上げているのもまた確かである。

さて、その建武中興の為に力を尽くした皇族・公家・武将を主祭神としてお祀りする15の神社を「建武中興十五社」と称し、それら15社は「建武中興十五社会」を結成し、「南朝関係 十五神社巡拝案内記 - 附・十五社御朱印帳」を発行する等の活動を行っている。

この案内記は建武中興十五社各神社の詳細なガイドブックと御朱印帳が一つになった、太平記ファン必携の優れものだ。

というわけで、今回はこの案内記を手に、兵庫県神戸市中央区に鎮座する「湊川神社」の参拝である。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

港町・神戸の中心部に鎮座する湊川神社。

1336年(延元元年 / 建武3年)5月25日、この地にて壮絶な最期を遂げた楠木正成公を主祭神とする神社だ。

孤立無援にして討死を覚悟の激闘の末に正成公と共に散った楠木正季公をはじめとするご一族と菊池武吉公、後に四条畷で殉節する嫡男正行公は配祀神として祀られている。

さらに本殿合祀の摂社として正成公夫人を祀る甘南備神社がある。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

由緒。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

表門の扁額。

私にとって、今回は2度目の湊川神社参拝だ。

前回は平成25年5月26日、楠公武者行列の日だった。

あの時はえらい人出で大変だったが、今回は平日という事もあってじっくり境内を散策しながらお参りする事ができた。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

表門の向かって右手に大楠公御墓所がある。

神社にお墓というのも珍しいことだが、この御墓所こそ湊川神社の起源とも言うべき場所なのだ。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

楠公碑を拝す。

湊川合戦後長らく田地の中の小さな塚があるのみだったこの場所に墓碑を建立し、正成公の功績を大いに顕彰したのは、黄門様の名で知られる徳川光圀公である。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

国指定文化財、史蹟楠木正成墓碑。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

亀の背に乗る墓碑には「嗚呼忠臣楠子之墓」と。

元禄5年(1692)建立。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

墓所内に建つ徳川光圀公の銅像。

昭和30年建立。

光圀公はライフワークとも言うべき「大日本史」編纂の過程で正成公の功績に胸を打たれ、墓碑を建立するに至ったという。

しかし、これはよく知られている事だが、好き勝手に出歩く自由の無い光圀公に諸国漫遊をした事実は無く、江戸と水戸を往復した以外は精々箱根や日光東照宮に足を運んだ程度であった。

当然光圀公が湊川を訪れる機会は一度も無かったというわけだ。

現地で指揮を執った「助さん」こと佐々介三郎宗淳の報告を聞く黄門様・・・さぞ、行けるものなら自分も湊川に行ってみたいと思われたことだろう。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

湊川神社境内、表門から社殿に向かう道は楠公石碑道。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

鳥居の向こうに見える社殿。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

社殿。

旧社殿は戦災で失われたが、昭和27年に現社殿が復興された。

鉄筋コンクリート造りであるためか、他所の社殿とは異なる独特の雰囲気が感じられる。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

奉納酒樽。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

末社、楠本稲荷神社は徳川光圀公の墓碑建立以前よりこの地に鎮座しているといわれている。

祭神は、倉稲魂命・猿田彦命・大宮女命。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

同じく末社、菊水天満神社。

祭神は勿論菅原道真公。

明治9年創建。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

社殿の向こうに、門で閉じられた一画がある。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

国指定文化財、史蹟楠木正成戦没地。

即ち「殉節地」である。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

殉節地は門で閉じられているが、社務所でお願いすれば神職さん同行のもとで立ち入ることが出来る。

特別な空間に足を踏み入れちょっと緊張。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

石柵の向こうに、注連縄で囲まれた小さな塚がある。

1336年5月25日。

かつてここにあった小屋の中で正成公は最期の時を迎えられたのだ。

だが、身体は滅しても正成公の「生き様」が滅ぶことは無かった。

七生賊滅。

湊川を訪れる度に墓前で涙を流し墓碑の拓本まで買い求めたという吉田松陰先生は「楠公兄弟は徒に七生のみならず初より未だ嘗て死せざるなり」と述べている。

「体は私なり、心は公なり。
 私を役し公に殉ずる者を大人と為す。
 公を役し私に殉ずる者を小人と為す。」

新しい日本を切り開いていこうと志す多くの人々が墓碑を拝した。

正成公の「心」を受け継いだ多くの人々が身命を賭して駆け抜け、そして日本は封建時代を脱し近代的国家へと変貌を遂げた。

正成公の心は時代を動かす原動力の1つとなったのだ。

まさに、「未だ嘗て死せざるなり」であったのだ。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
OLYMPUS PEN FV / E.ZUIKO 38mm F3.5 MACRO / KODAK PROFOTO XL 100

神職さんが隣にいるので、さすがに松陰先生のような「涙ぽろぽろ」というわけにはいかなかったが、小人である私も小人なりに正成公の生き方に存分に想いを馳せて湊川神社の参拝を終えることとした。

神社の外に広がる神戸の町はとても賑やかだった。



建武中興十五社巡拝 湊川神社
建武中興十五社御朱印帳、湊川神社御朱印。



建武中興十五社巡拝マップ

より大きな地図で 建武中興十五社巡拝 を表示
プロフィール

戊申丸

Author:戊申丸
FC2ブログへようこそ!

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。