新旧オリンパスペンで萩往還(6) 六軒茶屋跡~佐々並
山口県の防府から萩まで、萩往還を歩く旅。
一の坂ダムに行く手を阻まれ、一ノ坂四十八の曲がりの急坂を堪能し、たどり着いた六軒茶屋で握り飯を頬張った、その続き。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
六軒茶屋を発つとすぐに一ノ坂一里塚跡だ。
ここは萩往還12里の中間地点である。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
かつてはトコロテンを冷やして旅人に涼を与えたというキンチヂミの清水。
その冷たさが名前の由来となっているのだが・・・

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
全くもって幸いな事に、私の身体の特定部位に変化は生じなかった。
「反応しなかった」という表現は寂しくなるのでしたくない。
いずれにせよ、飲料水として用いるには大いに抵抗のある状態なのが残念である。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
腐れ縁の県道62号に向かって降りていく。
県道を横断して、ワンボックスカーの停まっている辺りから板堂峠に向かう道が伸びている。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
県道から板堂峠に向かう道。
ここは平坦なのだが峠はまだ先、登りは続く。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
結構な急坂を登って、萩往還の最高所、板堂峠に達する。
見通しは全くないが、趣のある空間である。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
峠を越えると一気に下りになった。
クマ注意ですか・・・。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
またしても県道62号。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
こ奴のせいで貴重な萩往還は切通しとして大きく抉られてしまい、お陰で階段を降りたり登ったりしなければならない。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
県道を横切り階段を登り始めるとそこには国境の石碑が。
「北 長門國阿武郡」 「南 周防國吉敷郡」
ずっと山口市を歩いて来たが、ここから先は萩市である。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
防長国境の石碑を通ったと思ったらあっと言う間に又々県道62号。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
県道62号を歩く。
夏木原の吉田松陰先生史跡小公園。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
苔むす石碑と案内板。
吉田松陰先生東送之碑、岸信介書。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
以前この地は「阿武郡旭村佐々並」だったのだが、平成の大合併によって今では「萩市佐々並」である。
古よりその名があり、かつて8町村を有していた阿武郡も、今ではここからずっと離れた「阿武郡阿武町」だけになってしまった。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
標識がとても助けになる。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
萩市佐々並の長瀬に至って人家が見えてきた。
流石にほっとする。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
上長瀬一里塚。
悴坂一里塚と共に、往時の原型を残している貴重な一里塚だ。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
萩市佐々並の日南瀬で県道62号は国道262号に吸い込まれていくが、萩往還は坂道を登っていく。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
これまた心地よい田舎道。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
萩往還には途中いくつもの休憩所が設けられており、腰を下ろして休む事もお手洗いを使う事も出来る。
ここ、日南瀬休憩所はその中の1つである。
脇には再現された萱葺きの石風呂がある。
風呂といっても、焼いた石の上に海草を敷きつめてその上で人が休むという、サウナみたいなものらしい。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
休憩所の裏に首切れ地蔵。
周囲は良く手入れされ、お地蔵様が着ておられる赤い衣装はとても綺麗だ。
これらは全て、この地区の方々の優しい心遣いが成せるものなのだ。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
日南瀬休憩所から少し歩いて国道262号に合流する。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
合流した場所に吉田松陰先生東送通過之地碑が立つ。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
萩市大迫口。
国道からさりげなく砂利道が分岐する。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
国道沿いの砂利道を進むと、萩往還は左に折れて木々の間に吸い込まれていく。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
景色を眺めながら5分程歩くと・・・

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
大迫口バス停の手前で国道262号に合流。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
「営業中」「1皿100円」と書かれてはいるが何も商品のない峠の店。
売り物は何だったのだろう。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
佐々並を前に萩往還は国道から右に分かれる。
標識のお陰で見過ごしてしまうことはない。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
まるで絨毯の様にふかふかな草の道。
アスファルト道と違って天国のような心地よさだ。
だが、手入れを怠ればこのような道は忽ち藪と化してしまうだろう。
萩往還の維持に尽力されている多くの方々に感謝。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
萩往還は国道に向かって猛烈にアピールする。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
村に悪疫が入ってくるのを防いでくれる神様、道祖神。
「どうそしん」ではなく「さいのかみ」と読むのを知らなかった私は無知を恥じる。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
高台にある貴船神社を過ぎると佐々並市頭一里塚が見えてくる。
ここが佐々並宿の入口だ。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
佐々並一里塚の先に佐々並御茶屋跡がある。
山口から萩に向かう途中、毛利輝元公がここで休息したことにちなんで御茶屋が設けられたと伝えられているとの事。
佐々並御茶屋跡は旧佐々並小学校の跡地でもある。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
佐々並宿の中心部に臨む「往還ふれあい塾」の前には大変参考になる絵地図があった。
ふれあい塾の広場で遊ぶ子供たちの歓声を聞きながら地図を眺める。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
モノクロフィルムのネオパンSSあたりで撮影したら宮本常一氏の撮った写真の再現になりそうな佐々並宿のスローな風景が、今日の旅程を終えた私を迎え入れてくれる。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
佐々並名物の豆腐を食べさせてくれる「林屋旅館」に投宿。
ここは山口~萩間で唯一の宿である。
料理はとても美味しく、ボリュームもあって大満足。
食べながら女将さんとの会話も弾む。
佐々並は豆腐が有名だから「けんちょう」もよく作るんですか?と訊ねたら、女将さん曰く佐々並ではそれほど作らないとの事。
へえ意外だな、貧乏家庭が毎日コロッケ食べるように山口じゃどこへ行ってもけんちょうばかり食べてると思っていた私、またひとつ賢くなって、難所越えに臨んだ萩往還歩き2日目を終えるのであった。
ちなみに私は「ちしゃなます」に食傷気味である。
萩往還(六軒茶屋跡~佐々並)
より大きな地図で 六軒茶屋跡~佐々並 を表示
一の坂ダムに行く手を阻まれ、一ノ坂四十八の曲がりの急坂を堪能し、たどり着いた六軒茶屋で握り飯を頬張った、その続き。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
六軒茶屋を発つとすぐに一ノ坂一里塚跡だ。
ここは萩往還12里の中間地点である。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
かつてはトコロテンを冷やして旅人に涼を与えたというキンチヂミの清水。
その冷たさが名前の由来となっているのだが・・・

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
全くもって幸いな事に、私の身体の特定部位に変化は生じなかった。
「反応しなかった」という表現は寂しくなるのでしたくない。
いずれにせよ、飲料水として用いるには大いに抵抗のある状態なのが残念である。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
腐れ縁の県道62号に向かって降りていく。
県道を横断して、ワンボックスカーの停まっている辺りから板堂峠に向かう道が伸びている。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
県道から板堂峠に向かう道。
ここは平坦なのだが峠はまだ先、登りは続く。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
結構な急坂を登って、萩往還の最高所、板堂峠に達する。
見通しは全くないが、趣のある空間である。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
峠を越えると一気に下りになった。
クマ注意ですか・・・。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
またしても県道62号。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
こ奴のせいで貴重な萩往還は切通しとして大きく抉られてしまい、お陰で階段を降りたり登ったりしなければならない。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
県道を横切り階段を登り始めるとそこには国境の石碑が。
「北 長門國阿武郡」 「南 周防國吉敷郡」
ずっと山口市を歩いて来たが、ここから先は萩市である。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
防長国境の石碑を通ったと思ったらあっと言う間に又々県道62号。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
県道62号を歩く。
夏木原の吉田松陰先生史跡小公園。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
苔むす石碑と案内板。
吉田松陰先生東送之碑、岸信介書。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
以前この地は「阿武郡旭村佐々並」だったのだが、平成の大合併によって今では「萩市佐々並」である。
古よりその名があり、かつて8町村を有していた阿武郡も、今ではここからずっと離れた「阿武郡阿武町」だけになってしまった。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
標識がとても助けになる。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
萩市佐々並の長瀬に至って人家が見えてきた。
流石にほっとする。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
上長瀬一里塚。
悴坂一里塚と共に、往時の原型を残している貴重な一里塚だ。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
萩市佐々並の日南瀬で県道62号は国道262号に吸い込まれていくが、萩往還は坂道を登っていく。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
これまた心地よい田舎道。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
萩往還には途中いくつもの休憩所が設けられており、腰を下ろして休む事もお手洗いを使う事も出来る。
ここ、日南瀬休憩所はその中の1つである。
脇には再現された萱葺きの石風呂がある。
風呂といっても、焼いた石の上に海草を敷きつめてその上で人が休むという、サウナみたいなものらしい。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
休憩所の裏に首切れ地蔵。
周囲は良く手入れされ、お地蔵様が着ておられる赤い衣装はとても綺麗だ。
これらは全て、この地区の方々の優しい心遣いが成せるものなのだ。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
日南瀬休憩所から少し歩いて国道262号に合流する。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
合流した場所に吉田松陰先生東送通過之地碑が立つ。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
萩市大迫口。
国道からさりげなく砂利道が分岐する。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
国道沿いの砂利道を進むと、萩往還は左に折れて木々の間に吸い込まれていく。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
景色を眺めながら5分程歩くと・・・

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
大迫口バス停の手前で国道262号に合流。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
「営業中」「1皿100円」と書かれてはいるが何も商品のない峠の店。
売り物は何だったのだろう。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
佐々並を前に萩往還は国道から右に分かれる。
標識のお陰で見過ごしてしまうことはない。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
まるで絨毯の様にふかふかな草の道。
アスファルト道と違って天国のような心地よさだ。
だが、手入れを怠ればこのような道は忽ち藪と化してしまうだろう。
萩往還の維持に尽力されている多くの方々に感謝。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
萩往還は国道に向かって猛烈にアピールする。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
村に悪疫が入ってくるのを防いでくれる神様、道祖神。
「どうそしん」ではなく「さいのかみ」と読むのを知らなかった私は無知を恥じる。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
高台にある貴船神社を過ぎると佐々並市頭一里塚が見えてくる。
ここが佐々並宿の入口だ。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
佐々並一里塚の先に佐々並御茶屋跡がある。
山口から萩に向かう途中、毛利輝元公がここで休息したことにちなんで御茶屋が設けられたと伝えられているとの事。
佐々並御茶屋跡は旧佐々並小学校の跡地でもある。

PEN E-PM1 / M.Zuiko 17mm F2.8
佐々並宿の中心部に臨む「往還ふれあい塾」の前には大変参考になる絵地図があった。
ふれあい塾の広場で遊ぶ子供たちの歓声を聞きながら地図を眺める。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
モノクロフィルムのネオパンSSあたりで撮影したら宮本常一氏の撮った写真の再現になりそうな佐々並宿のスローな風景が、今日の旅程を終えた私を迎え入れてくれる。

OLYMPUS-PEN / D.Zuiko 28mm F3.5 / KODAK EKTAR 100
佐々並名物の豆腐を食べさせてくれる「林屋旅館」に投宿。
ここは山口~萩間で唯一の宿である。
料理はとても美味しく、ボリュームもあって大満足。
食べながら女将さんとの会話も弾む。
佐々並は豆腐が有名だから「けんちょう」もよく作るんですか?と訊ねたら、女将さん曰く佐々並ではそれほど作らないとの事。
へえ意外だな、貧乏家庭が毎日コロッケ食べるように山口じゃどこへ行ってもけんちょうばかり食べてると思っていた私、またひとつ賢くなって、難所越えに臨んだ萩往還歩き2日目を終えるのであった。
ちなみに私は「ちしゃなます」に食傷気味である。
萩往還(六軒茶屋跡~佐々並)
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